2010-05-25

京都府立植物園観覧温室

京都府立植物園は、大正13年に開園した非常に歴史のある日本を代表する植物園です。府立植物園の中でも、観覧温室には、珍しい植物がたくさんあります。今日は、珍しい植物たちをちょっと紹介したいと思います。

温室の前の花壇にはアイスランドポピーが咲いていました。




ハエトリグサです。アメリカのノースカロライナ、サウスカロライナ原産です。学名は、Dionaea muscipulaといって、属名のDionaeaは、ギリシャ語のビーナスにちなんでいるそうです。ハエをとる肉食性の植物がビーナスとは、命名した人もなかなかしゃれてますね。きっと恐妻家だったに違いありません。ハエトリグサの捕虫葉には感覚毛があり、刺激を短時間のうちに2回続けて与えたときだけ、瞬間的に葉が閉じます。女神は獲物を絶対逃さないというわけですね。



ウツボカズラです。



アンスリウムの一品種ミッキーマウスです。赤い部分は、葉っぱではなく、葉が赤くなったもので苞といいます。アンスリウムの場合は特に仏炎苞というそうです。仏炎苞の真ん中にあるのが、花の集合体である花序です。




















ヒスイカズラ(ジェイドバイン)自然界では珍しいひすい色の花をつけるマメ科の植物です。




カラテア・マコヤナ(Calathea makoyana)、カラテア属は、葉に独特の模様がある観葉植物ですが、マコヤナは、その中でも特におもしろい模様があります。ちょうど葉っぱの中に葉っぱがある感じです。なぜこのような模様になるのか、自然の造詣の不思議を感じます。



ウナズキヒメフヨウ、ハイビスカスの原種だそうです。



カカオの実です。カカオの花は、幹に直接咲きます。このような花を幹生花といいますが、これは花粉の媒介者がユスリカなど日陰を好む小さな昆虫であるために日陰になる幹に花をつける必要があるからだということだそうです。




アアソウカイ(亜阿相界)という変な名前のキョウチクトウ科の植物。マダガスカル島原産でアジアとアフリカの境界にある植物という意味だそうですが、なんかこじつけくさいですね。


星の王子様に出てくるバオバブの木です。



キソウテンガイ(奇想天外)です。西アフリカ、ナミビア砂漠原産です。ヴェルヴィッチア科という一属一科しかない科に属する裸子植物です。一生涯二枚の葉しかもたず。葉がどんどん伸び続けます。寿命は千年を超えるといわれています。

温室には、ほかにも珍しい植物がたくさんありますが、とても紹介しきれません。ぜひ一度、機会があれば、訪れることをお勧めします。




2 件のコメント:

  1. 綺麗な写真ばかりで、やっぱり一眼レフは良いですね。
    植物って見た目で何となく有害か安全か?を見極めたりしてしまいがちですが、
    ヒスイカズラは見た目に毒々しい気もしますが、豆ってことは食べられるんでしょうかね?検索してみたのですが、どうも観賞用として愛でる記事ばかりでした。
    こうして珍しいものばかり並べてみると、植物の世界の不思議に吸い込まれていきますね。楽しい♪

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  2. 森下さん
     コメント有り難うございます。ヒスイカズラの色は本当に不思議な色です。写真より実物のほうがもっと神秘的な色をしています。自然界では、コウモリや鳥が花粉の媒介者になるそうで、コウモリは夜行性なので、暗いところでも目立つように、このような色になったのかもしれませんね。ヒスイカズラの実が食べられるかは調べてみたのですがわかりませんでした。どうなんでしょうね。
     京都府立植物園の観覧温室には、ほかにも珍しい植物がたくさんありますので、是非、一度お越しください。

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